こんにちは、BRです。
今回は、私が人生観を大きく変えた一冊、**『嫌われる勇気』**をご紹介します。読み終えたときには、まるで長年の悩みに答えが出たかのような感覚になりました。
この本を読むと、他人の評価に縛られていた日常から一歩抜け出し、「本当に自分らしく生きるとはどういうことか?」に気づかされます。
🔎どんな本?
本書は、アルフレッド・アドラーが提唱したアドラー心理学をベースにした“哲学的自己啓発書”です。
物語は「悩める青年」と「哲人」の対話形式で進みます。青年は、「人は変われない」「世界は不幸だ」と考えていますが、哲人はそれを真っ向から否定し、アドラー心理学の知見を用いて「人は今この瞬間から変われる」と説いていきます。
小難しい理論ではなく、具体的な会話のやりとりによって読者も一緒に気づきを得られる構成が、非常に読みやすく、わかりやすいです。
✍ 著者①:岸見 一郎(きしみ・いちろう)
✅ プロフィール
- 生年:1956年生まれ
- 出身:京都府
- 職業:哲学者、心理学者
- 専門分野:西洋哲学(特にプラトン)、アドラー心理学
✅ 経歴・活動
- 1980年代から哲学研究に従事。プラトン研究を中心にしながら、アドラー心理学にも深い関心を持ち、独自に研究を開始。
- アルフレッド・アドラーの著作を数多く翻訳・紹介してきた、日本におけるアドラー心理学の第一人者。
- 哲学者としての視点からアドラー心理学を語ることで、理論だけでなく「生き方」そのものを問い直すようなアプローチが特徴。
- 教育、子育て、医療、ビジネス、対人関係など幅広いテーマで講演や執筆を行っている。
✅ 主な著書(共著含む)
- 『嫌われる勇気』
- 『幸せになる勇気』
- 『アドラーに学ぶ 幸せに生きる勇気』
- 『人生に悩んだから哲学者と友達になった』
- 『アドラー心理学入門』
✍ 著者②:古賀 史健(こが・ふみたけ)
✅ プロフィール
- 生年:1973年生まれ
- 出身:福岡県
- 職業:ライター、編集者、コンテンツプロデューサー
✅ 経歴・活動
- 雑誌編集者として活動したのち、2001年に独立。書籍の執筆協力・構成作家として活躍。
- ビジネス書・自己啓発書・対話形式書籍などの分野で多数のベストセラーを手がけてきた。
- 『嫌われる勇気』では、アドラー心理学というやや難解な内容を、対話形式という読みやすく心に届く形でまとめ上げた。
✅ 特徴
- 読者の「心に火をつける言葉」を大切にし、ストーリーテリングや会話形式に優れた文章力で定評がある。
- 書き手であると同時に、編集者的な視点も持ち、読者が理解しやすい構成に仕上げることができる。
✅ 主な著書・構成協力作品
- 『嫌われる勇気』(岸見一郎との共著)
- 『幸せになる勇気』
- 『20歳の自分に受けさせたい文章講義』
- 『取材・執筆・推敲』(編集者目線の実践的文章術)
🎯 ふたりの共著による化学反応
『嫌われる勇気』は、岸見氏の哲学的・心理学的な深い知見と、古賀氏のストーリーテリング力が融合した奇跡のような一冊です。
- 難しい理論をやさしく、実用的に伝える
- 読者が「納得しながら読み進められる」構成
- 哲学と自己啓発の絶妙なバランス
この絶妙なタッグによって、アドラー心理学という一見マニアックな学問が、広く一般に浸透し、多くの人の人生を変える一冊になりました。
🔑本書の5つの重要ポイント
1. 課題の分離
人間関係をラクにする最強の考え方。それは、「これは誰の課題か?」を見極めること。
例えば、「相手にどう思われるか」は相手の課題であって、自分がコントロールできることではありません。
✔ 他人の課題に土足で踏み込まない。
✔ 自分の課題にも、他人を踏み込ませない。
このシンプルなルールを意識するだけで、人間関係は一気にラクになります。
2. 承認欲求を手放す
アドラー心理学の最大の特徴は、「承認欲求を否定する」ことです。
「他人に認められたい」と思う限り、人は自由になれないというのがアドラーの主張。
✔ 自分の価値を他人に委ねないこと。
✔ 誰かにどう思われるかではなく、自分が納得して生きているかが大事。
これは、SNSや職場で「人の目」が気になる現代人にこそ突き刺さる考え方です。
3. 目的論
私たちは「過去の出来事」によって動かされているのではなく、「目的」によって行動しているというのがアドラーの立場です。
例:「人見知り」=人付き合いを避けたいという目的があるから、あえて内向的に振る舞っている。
つまり、過去のトラウマよりも、「今どう生きたいか」のほうが重要だという視点を教えてくれます。
4. 自由とは、嫌われること
「嫌われる勇気」とは、文字どおり“他人に嫌われることを恐れずに生きる勇気”のことです。
すべての人に好かれることは不可能。だから、自分の信じる生き方を貫くには、時に人に嫌われることを受け入れなければなりません。
✔ 自由とは、嫌われる勇気を持つこと。
✔ 自分の人生を他人の顔色で決めてはいけない。
この考え方に気づくだけでも、精神的な自由度がグッと広がります。
5. 幸せとは「他者貢献」である
人が本当の意味で幸せを感じる瞬間は、「他者に貢献している」と感じられたときです。
お金や地位ではなく、「人の役に立てた実感」こそが、人生の充足を生み出します。
アドラーはこれを「共同体感覚」と呼び、周囲とのつながりの中で生きる意識の重要性を説いています。
💼ビジネスへの応用
『嫌われる勇気』の考え方は、ビジネスの現場でも大いに役立ちます。
● 上司・部下との関係に悩む人へ
→ 課題の分離を意識すれば、「成果を出すのは部下の課題、サポートするのが自分の課題」と割り切れる。
● クライアントとの関係に疲れた人へ
→ 「クライアントの機嫌」もまた他者の課題。自分の誠実な対応に集中する。
● 承認に振り回される若手社員へ
→ 数字や評価に追われすぎず、「自分が貢献できているか」を軸に行動することで、仕事の意味を再発見できる。
🧭こんな人におすすめ
- 他人の目を気にしすぎて疲れてしまう人
- 人間関係でストレスを抱えている人
- 過去の経験に縛られて「自分は変われない」と思っている人
- 自分の軸を持って、自由に生きたいと願っている人
✍️実際に読んで変わったこと(体験談)
私自身もこの本を読んで、
- 他人の期待に応える「いい人」をやめた
- 自分の意見を恐れずに発信できるようになった
- 「自分の人生の責任は自分にある」と受け入れられるようになった
結果、周囲との関係も前よりもずっと良くなり、自分の行動に納得感を持てるようになりました。
📚続編:『幸せになる勇気』もおすすめ
『嫌われる勇気』の続編である**『幸せになる勇気』**では、教育・子育て・指導など、「人を育てる立場」の視点から、アドラー心理学がさらに深掘りされています。
職場で部下を育てるマネージャーや、家庭で子どもと向き合う親御さんにもぜひおすすめしたい一冊です。
✅まとめ:今すぐ「嫌われる勇気」を持とう
『嫌われる勇気』は、「他人にどう思われるか」ではなく、「自分がどう生きたいか」にフォーカスする人生の教科書です。
誰かに嫌われても、自分の信念に基づいて行動する。
他人の評価ではなく、自分の価値を自分で決める。
このシンプルだけれど力強いメッセージが、あなたの人生を少しずつでも確実に変えてくれるはずです。
📘 今日の一冊:『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健(ダイヤモンド社)
➡ 自分らしく生きたい人、他人の評価に疲れた人、すべての現代人に読んでほしい人生のバイブル
書名:嫌われる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者:岸見一郎(哲学者)、古賀史健(ライター)
出版社:ダイヤモンド社
初版発行日:2013年12月12日
ページ数:296ページ
形式:対話(青年と哲人の会話形式)
シリーズ:続編『幸せになる勇気』あり
累計発行部数:国内累計200万部以上、世界で30ヵ国以上に翻訳
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